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Google最新検索傾向から見える消費マインドとタイミング

Yext(NYSE:YEXT、日本法人:株式会社Yext(イエクスト)、代表取締役会長兼CEO:宇陀 栄次)は、消費者の過去1年間の検索行動に関する調査を実施した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

今回のデータは米国40万拠点を超える店舗のYext顧客データを基に調査されたもので、消費者が年間を通じて「いつ・どんなタイミングで・何を」検索し、クリックする傾向にあるかを小売・医療・金融サービス・飲食ビジネスなどの業界全体で明らかにするものとなっている。

*2018年8月から2019年8月までの間、Yextは米国の40万拠点のYext顧客データを対象にクリック数を調査。

月別Google検索でのクリックのタイミング分析

Yextは年間を通じて消費者がさまざまな業種の企業のGoogle検索上でクリック(アクション)したタイミングの分析を行った。その結果、以下の傾向が明らかとなったとしている。

◆1月「健康な1年に向けた新年の決意」

新年の決意も新しく、また風邪とインフルエンザの流行がピークに達するこの時期、年明けは医療機関の受診と共に始まる。1月の医療機関のGoogle検索上のクリック数は前月比で17%増加した。

◆2月「 家計について考える季節」

2月と3月は税務申告の真っ只中。検索からもその傾向が見て取れる。検索する消費者の金融サービス機関とのエンゲージメントは年間平均に比べて最大で11%増加した。

◆3月「オープンハウス」

3月は、新居で新しいスタートを切りたい消費者が不動産業者を探し始める季節だ。2月から5月にかけ、不動産業界のGoogle検索上でのクリック数は平均22%増加した。各種調査にもある通り、春は家探しや売却が活発になるシーズンのようだ。

◆4月「通信会社へのアクセスが減少」

秋から見られるスマートフォンの最新モデルへの乗り換えの波も4月までには一段落し、この月には、検索での電話会社や通信サービスプロバイダーのGoogle検索上でのクリック数が前月比14%減少した。

◆5月「車のメンテナンス」

5月は、消費者がメモリアルデー(戦没将兵追悼記念日)のセールの機会を利用し、夏に向けて車のメンテナンスを考える季節だ。自動車サービスのGoogle検索上でのクリック数が年間平均に対して平均で18%増加した。

◆6月 – 7月「太陽を満喫」

夏期には、劇場、スポーツ会場、ナイトライフを始め、遊びやエンターテインメント関連のGoogle検索が急増。年間平均に対して7月のクリック数は平均で35%増加した。また、この時期には、夏の旅行需要を反映してホテルのGoogle検索上でのクリック数も最大で年間平均に対して20%増加した。

◆8月「新学期」

新年の決意も新しく、また風邪とインフルエンザの流行がピークに達するこの時期、年明けは医療機関の受診と共に始まる。1月の医療機関のGoogle検索上のクリック数は前月比で17%増加した。

◆9月「日常生活に回帰」

休暇が終わり、学校や職場へと戻るこの季節、遊びやエンターテインメント関連の9月のクリック数は大幅に減少(年間平均比18%減)し、11月には年間平均比25%減へと落ち込んだ。

◆10月「学業に集中」

10月までに新学年が本格的に始まり、成績を再び真剣に考える季節に。家庭教師などの教育サービスの検索が増加。教育カテゴリーのGoogle検索上でのクリック数は9月比およそ10%も増加した。

◆11月「ある物でやりくり」

感謝祭の月は、家での食事が増えるタイミング。レストランのGoogle検索上でのクリック数は年間平均に対して13%減となった。

◆12月「年末年始は家で」

12月は、宿泊施設の利用よりも家で家族とホリデーシーズンを祝いたい傾向が強まる。この月を通し、ホテルのGoogle検索上でのクリック数は年間平均比で26%減と低い水準にとどまった。

◆12月と1月「プレゼントとショッピングの季節」

12月になるとプレゼント購入も本格化。小売関連のGoogle検索上でのクリック数は年間平均比11%増の水準となった。年末年始のショッピングシーズンが1月に終わると、消費者が散財に一息つき、貯蓄に目を向ける中、こうしたクリック数は前月比平均およそ25%減少した。

消費者の関心の波を捉える

同社によればGoogle検索での電話や経路案内、ウェブサイトのクリックなどの消費者のアクションは過去1年で17%増加した。年間を通じた検索における消費者アクションの増加率17%はGoogle検索インプレッションの増加率10%を超える結果になり、消費者が探している内容をより速く見つけられるようになっていることが分かったとしている。

また検索ユーザーがより具体的な検索クエリを使用することを学びつつあることや、検索エンジンのクエリ理解能力が高まっている一方で、消費者が検索にかける時間が短縮され、企業とエンゲージする時間が増加しているのがうかがえるともしている。

企業に対する消費者の口コミ(レビュー)の件数も増えており、店舗、拠点別の口コミ(レビュー数)は1年間で27%も増加した。実際に、最も口コミ(レビュー)が急増している業界である金融サービスの拠点当たりの口コミ(レビュー数)は91%増加しているそうだ。また口コミ(レビュー)の重要性に対する企業側の認識も高まり、口コミ(レビュー)への回答数も前年比47%増加しているとのことだ。

Yextのインサイト・アナリティクス担当シニアディレクターのザヒッド ザカリア氏は次のように述べている。

「特定のシーズンに消費者からの人気が高まる業界は当然ながら存在しますが、検索サイト、マップ、SNSなどのあらゆるデジタル・サービス上での正確な情報発信を行うことの重要性は、すべての業界の企業にとって、年間を通じて変わりません。自社ウェブサイトの情報からサードパーティの検索サービス上の情報まで、自社の情報をあらゆるチャネルを通して正確に保つことで、企業は、どんなタイミングであれ、自社との取引に関心をもつ顧客の波を捉えることができるようになります」

今回はアメリカでの月別の検索傾向調査となったが、感謝祭や学期などアメリカ特有の社会や文化的背景をのぞけば日本の市場にも当てはまる要素や傾向も多いといえるだろう。ECにおいてもこうした季節に応じた消費者動向をとらえることで、まさに自社や事業体に関心をもつ消費者のタイミングをつかみ、ビジネスへつなげることもできそうだ。

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