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「デジタル・プラットフォーム」消費者取引の環境整備検討会が発足

オンライン取引の普及を背景とする消費者被害の多様化を受け、消費者庁は「デジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引における環境整備等に関する検討会」を、5日に発足させた。制度設計の必要性の有無を含め、来夏をめどに結論を得たいとしている。

消費者利益の確保に向けた「取引の場の提供者としての役割」「情報提供の在り方」を検討

検討事項の柱は、消費者利益の確保を前提にした「取引の場の提供者としての役割」や、「デジタル・プラットフォーム企業から消費者に対する情報提供の在り方」などだ。

業界団体、消費者団体の代表や弁護士ら10人が検討会メンバーとなり、省内で消費者契約法や特定商取引法などを所管するセクションのプロジェクトチームが事務局を務める。デジタル・プラットフォームの規制では、政府が取引慣行の透明化に向けた新法案の制定を検討している。

同省によると、変化が激しいデジタル市場は、これまでの消費者取引では想定していなかった取引を仲介する事業者の存在感が増大している。特に、デジタル・プラットフォーム企業が場を提供することで、CtoC 取引を含めた市場が拡大。不慣れな個人が売主になったトラブルなどが増加するなど、BtoCやCtoC を問わず、新たなトラブルが出現している。

こうした状況の中、デジタル市場での消費者利益の確保の観点から、場の提供者としてのデジタル・プラットフォーム企業の役割を踏まえて、消費者被害の実態を把握し、介在する消費者取引の環境整備などが急がれている。産業界の自主的な取組や共同規制なども含め、政策面と制度面の観点から検討するために、検討会の場を設けたとしている。

模造品の流通・債務不履行・レビュー透明性・製品の安全性・不当表示などの懸念も

同省がこれまでに把握している、デジタル・プラットフォームで消費者トラブルの個別事情は、オンライン・シッピングモールやフリマサイトでの「模造品の流通(BtoC)」「債務不履行(同)」「レビューの透明性(同)」の問題。さらに、オンライン・ショッピングモールでの「製品安全・不当表示(BtoC)」、フリマサイトの「食品安全(CtoC)」、チケット転売仲介サイトの「不当表示(BtoC/CtoC)」――など。

検討会では、こうした消費者被害の実態をさらに細かく把握することから、中心となる「取引の場の提供者としての役割」「デジタル・プラットフォーム企業から消費者に対する情報提供の在り方」への対応を検討。併せて、これまでの消費者取引との比較で、デジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引の問題の本質をとらえる作業を進める。

その上で、誰がどこまで消費者トラブルの責任を負うべきか、現行法では当事者間解決に委ねられているCtoCの環境整備、BtoCとCtoC取引の差異などの観点から、産業界の自主的な取り組みや共同規制を含めた検討を加える。検討会は原則非公開となっている。

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