会員数:
57671
掲載社数:
119

D2Cとは?ビジネスモデルの特徴や企業の成功事例をわかりやすく解説

製造から販売までを自社で担うD2Cは、新たな販売モデルとして注目されています。その分、業務の負担は多く、求められるノウハウは多岐にわたりますが、マーケティングや分析がしやすくなるメリットもあります。 また、顧客ニーズに対応しやすくなる点もD2Cモデルの強みです。D2Cならではの強みを活かして事業を展開できれば、集客や販促にもつなげやすくなるでしょう。

D2C(Direct to Consumer)とは

D2C(Direct to Consumer)とは、メーカーが顧客に直接販売するビジネスモデルです。販売元と顧客の関係性を示したBtoBやBtoCとよく似ていますが、D2Cは販売方法をモデル化している点で異なります。
D2Cは、BtoCのうちの一つであるともいえるでしょう。

なぜD2Cが普及したのか

D2Cは、近年になって急激に普及したビジネスモデルです。D2Cが普及した背景には、消費者の考え方の多様化、サプライチェーンの進化などが要因としてあげられます。
以下では、それぞれのポイントからD2Cの普及について解説します。

消費者の考え方の多様化

時代とともに消費者の考え方も移り変わっており、中でもD2Cの普及に大きく影響したのが「モノ消費」から「コト消費」へのシフトです。
「モノ消費」はモノを所有することに価値を求める消費行動、「コト消費」は消費によって得られる体験に価値を求める消費行動を指します。「コト消費」は、狭義では旅行やグルメなどの体験、広義ではストーリーや付加価値をもったモノも含みます。
「コト消費」トレンドにおいて、D2Cブランドが人気となった要因は独自のブランディングです。D2Cモデルでは、製造から販売、アフターフォローに至るまでを一社で担っているため、一貫性をもったブランディングができます。そのため、顧客の共感を得やすいといえるでしょう。

サプライチェーンの進化

中国やインドをはじめとするアジア諸国のサプライチェーンの進化によって、小ロットでも発注しやすくなった点もD2Cの台頭を助けた要因です。
小ロットから受注できる体制を整えられると、より細分化されたニーズにも応えられます。さらに、小ロットで生産しておくことによってトレンドやニーズの変化にいちはやく対応できるメリットもあります。

D2Cのメリット

前述のとおり、D2Cモデルが普及した背景には、いくつかの社会的要因が関係しています。しかし、従来型のビジネスモデルと比較すると、事業者側にとってのメリットも多く存在します。
以下では、D2Cのメリットについて解説します。

収益性が高い

D2Cは、収益性が高いモデルとして知られています。従来のBtoCモデルにおいて、メーカーから顧客に商品が届くまでの間には、卸売業者や小売業者を経由しなければならず、各社に対して手数料分のコストがかかります。
しかし、製造から販売に至るまでのすべてを内製化するD2Cモデルは、マージンの発生を抑えて高い利益率を確保することが可能です。その分、質の高い商品を低価格で提供できるため、コストパフォーマンスに優れた商品が多いのもD2Cブランドの特徴です。

マーケティングの自由度が高い

製造から販売まですべてを内製化するD2Cブランドは、マーケティングの面でも有利なビジネスモデルです。
一般的なBtoCモデルでは、メーカーが直接顧客とコミュニケーションをとることはありません。製造と販売を異なる企業が担っているため、販売フェーズまでマーケティングやブランディングを徹底することは難しくなります。
一方、D2Cモデルでは全社でマーケティング理念を共有しておけば、あらゆるフェーズにおいてブランドイメージに一貫性をもたせられます。そのため、ファンを育成する環境を整えやすいといえるでしょう。

顧客データを収集できる

もっとも正確に顧客データを収集できるのは販売フェーズです。
しかし、一般的なBtoCモデルでは製造業者と販売業者が異なるため、メーカーは「誰が・いつ・どこで・どんなシチュエーションで商品を購入したか」を把握できません。
顧客アンケートや調査をしてデータを取得することはできますが、調査で把握できるのは顧客自身が認知している部分のみです。潜在的な意識による購買行動まで分析するのは難しいでしょう。
一方、D2Cモデルの場合は、直営店や直営ECサイトのみで販売するため、すべての顧客データを収集できます。そのため、潜在的なニーズにもいちはやく気付きやすく、スピーディーにトレンドに合わせた商品を展開できます。

D2Cのデメリット

自社で一連の流れを担うD2Cには、メリットだけでなくデメリットもあります。魅力的なメリットがある一方、負担の面ではデメリットが多く、D2C事業の開始を検討する際にはデメリットへの理解を深めることも大切です。
以下では、D2Cのデメリットについて解説します。

プラットフォームの構築にコストがかかる

D2C事業を開始するには、商品の製造や販売、配送などのプラットフォームを構築しなければいけません。すべてのフェーズにおいて独自のプラットフォームを用意しなければいけない点は、D2Cならではのデメリットです。
また、プラットフォームを構築するためにはコストがかかります。直販モデルによってコストを抑えられる一方、仕組みづくりの面では一般的なBtoCモデルよりもコストがかかってしまう可能性もあります。

ビジネスが軌道に乗るまでに時間がかかる

D2Cモデルは、従来型のBtoCとは販売の仕組みが大きく異なります。整備しなければいけない部分が多く、遂行すべき業務の範囲も広がります。そのため、ビジネスが軌道に乗るまでの時間も長くなりやすい販売モデルです。
また、ビジネスの安定化までに時間がかかると、リソースの負担も大きくなってしまう点がデメリットです。とくに事業開始初期の段階は、各業務の効率化もなされておらず、人員やコストがかかってしまうこともあるでしょう。

マーケティングノウハウが求められる

従来型のBtoCモデルでは、製造・販売がそれぞれ分けられており、メーカーは売れる商品を開発することに注力していました。
しかし、D2Cでは販売までを自社で行う必要があり、マーケティングに関するノウハウも求められます。新規顧客の開拓やリピーターの育成によって売上を安定させるには、さまざまな施策を実行しなければいけません。

D2Cを成功させるためのポイント

D2Cを成功させるためには、3つのポイントがあります。独自の世界観・コンテンツの充実・SNSの活用の3つです。実際にD2C事業で成功を収めている企業の多くは、これらのポイントをおさえて事業を展開しています。
以下では、それぞれのポイントについて解説します。

独自の世界観を演出する

D2Cは、ブランディングに適した販売モデルです。製造から販売までのすべてを自社で対応できるため、あらゆるタッチポイントでブランドとしての付加価値をアピールできます。これはBtoCモデルの企業には難しく、D2Cブランドが差別化を図るうえで重要なポイントです。
また、一般的にD2Cブランドが潤沢な資金をもって事業を開始するケースはそれほど多くありません。そのため、資金力の高い競合大手に対して、ブランディングでアドバンテージをとることが大切です。

コンテンツを充実させる

D2Cブランドのマーケティングにおいては、ブランドのストーリーを伝えて共感してもらうことが大切です。品質へのこだわり、細やかな顧客ニーズへの対応など、さまざまなストーリーがあります。
そして、ストーリーを伝えるうえではコンテンツマーケティングが効果的です。オウンドメディアの記事、YouTubeの動画などの媒体は問いませんが、コンテンツを通して商品の付加価値を伝えられるとよいでしょう。

SNSを活用する

SNSは、顧客と近い距離でコミュニケーションを図れるツールです。SNSを利用すると顧客とのタッチポイントを増やせるため、より身近な存在としてブランドを認知してもらえます。
また、顧客ニーズにいち早く対応できるD2Cブランドにとっては、顧客の思いや考え方をどれだけ深く感じ取れるかが重要です。SNSはトレンドを把握するうえでも効果を発揮するでしょう。

D2Cの成功事例

前述のとおり、D2Cブランドを成功させるには、3つのポイントを意識して事業を展開していくことが大切です。しかし、具体的にどうやって世界観を演出したり、どんなコンテンツを投稿したりすればいいのか悩んでしまう方もいるでしょう。そんなときはD2Cブランドの成功事例を参考にするのもおすすめです。
以下では、国内のD2Cブランドの成功事例について紹介します。

【アパレル】COHINA

COHINAは、低身長女性をターゲットにしたアパレルブランドです。自分に合ったサイズの服が見つからないという悩みを解決しています。マーケティングにおいては、Instagramを活用してライブ配信をしている点が特徴です。視聴者の意見を積極的に取り入れて、商品開発や訴求につなげています。

【アパレル】FABRIC TOKYO

FABRIC TOKYOは、オーダーメイドに特化したアパレルブランドです。一度店舗で採寸を済ませれば、いつでもスマートフォンからスーツをオーダーできる点が最大の特徴です。FABRIC TOKYOは、手軽にスーツをオーダーしたいという顧客のニーズに対応しています。毎回店舗に足を運ぶことなく、オーダースーツを購入できるうえ、直販ならではのコストパフォーマンスにも定評があります。

【コスメ】バルクオム

バルクオムは、メンズスキンケアを展開するコスメブランドです。SNSを中心とする広告宣伝に力を入れており、徹底的にブランディングをしています。中堅以上の価格帯ではあるものの、質にこだわるイメージを定着させて購入を促しています。

【飲食】Basefood

Basefoodは、完全栄養食を販売する食品ブランドです。近年とくに話題になっている「完全食」を展開して、SNS上から認知度を高めています。トレンドを利用して商品の認知度を高めるマーケティングは、広告や宣伝にかかるコストを抑えるうえでも効果的です。

【飲食】SAKE100

SAKE100は、高級な日本酒を販売する飲料ブランドです。「日本最高峰の日本酒」をコンセプトとしており、10万円以上の商品が数多く展開されています。最上級の日本酒というニッチな需要に注目して、高所得者を中心に人気となっています。

関連記事

人気記事ランキング

新着記事