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CRMのプロ・DM0が語る「休眠復活」成功のポイントとは?

今回は「通販通信ECMO」の単発出張コラムとしてEC・通販における「休眠復活」について解説いたします!

今回は「通販通信ECMO」の単発出張コラムとしてEC・通販における「休眠復活」について解説いたします!

 当社が通販企業様からご相談を受けることが多い内容の1つに「休眠復活」というものがあります。ECの参入企業が増え新規獲得が年々厳しくなってきている中、短期的に売上を立てる手法として過去に商品を買ってくれたお客様=休眠顧客の復活の需要が高まっているのを感じます。

「休眠」状態の定義とは?

 Q&Aに入る前に、まず「休眠顧客」とは何かについて簡単にご説明します。
 「休眠」状態とは大きく2つのパターンに分類されます。

A:アクティブ顧客に対する休眠顧客
B:定期顧客に対する休眠顧客(解約者)

 
 恋愛で例えてみるとわかりやすいかもしれません。Aはいわば「何度かデートしてそれっきりの子」に相当します。一方で、Bは「元カノ・カレ」になります。「元カノ・カレとヨリを戻したい」時と何度かデートをしたことのある子に再アプローチする際、同じ戦略はとりませんよね?

 AとBでは、取るべきコミュニケーションやベースとなるレスポンスが異なるのです。AとBの両方のステータスの「休眠状態」が存在する企業の場合は、切り分けて見ていく必要がありますのでご注意ください!

 それではQ&Aにいってみましょう!

Q1.セグメントはどう設計する?

 クライアント企業様からよく質問頂くのが「どうセグメントを切ったらいいか?」という投資判断基準に関する質問です。考え方としては2つあります。

(1)限界利益から考える方法
(2)新規獲得単価をボーダーとする方法

 (1)の場合は利益が出るかどうか?を基準に考えるので利益率は低くなります。一方のメリットとしては売上インパクトが出せます。

 (2)の場合は「新規獲得に投資するのとどちらが効率的か?」という考え方になるので、(1)よりも利益率は高くなります。ただし、売上のインパクトは(1)と比較すると限定的になります。

 また、売上に対する考え方も2通りあります。

(a)単回売上で考える方法
(b)復活者LTVで考える方法

 DM0では、まず(b)の方法でROIを評価することをオススメしています。

 何故かというと(a)の考え方でいくと対象が極端に減ってしまい、機会損失につながる可能性があるからです。特に、オフライン施策を行う場合は部単価への影響もあります。

 まずは、LTVベースでどこがBEP(=損益分岐点)なのか確認するようにしてから実際にセグメントを切り分けるラインを選定していきましょう!

 例えば下記条件、@100円のDMを送るケースで実際に計算してみましょう。

CPO:8,000円
復活者LTV:20,000円
変動費率※:30%
※商品原価+受注費+決済手数料+配送費

(a)の場合は0.71%がカットラインとなり
100円÷(20,000円*(1-30%))=0.71%

(b)の場合は1.25%がカットラインとなります。
100円÷8,000円=1.25%

 この範囲内で、セグメントを決めていきます。

 下記RF表の範囲で試算すると、
(a)の場合LTVベースで売上約1.1億円、(b)の場合約6,590万円となります。

(1) 限界利益ベース

(2)新規獲得単価ベース

Q2.接触手段は何がベスト?

 2番目に多く頂く質問が、接触手段に関する相談です。具体的な内容としては・・・

「誰までメール+DM+コール(電話)がOKで
 誰までがメール+DMで
 誰からメールのみとすべきなのか?」

 についてよく聞かれます。

 下記はある通販会社における、休眠復活での接触チャネル数とレスポンスの関係です。

 当然チャネル数が増えるほどレスポンスは高くなります。一方で、例えばコール等はコストが高いため、過剰投資とならないように適切な区切りを設けて接触手段を設計する必要があります。

 接触手段の設計にあたって最初にすべきことは「ベースのポテンシャル」の確認です。

 ベースのポテンシャルを確認するためには、ある時点のRF(※)人数分布を取っておき、そこから30日間で各お客様が購入した%を計測します。できればこれを数カ月分蓄積します。すると、平常時の各お客様の月次ポテンシャルが割り出せます。

 次に、過去にキャンペーンを行った月があればその月のRF%からさきほどの数値を差し引いて、施策により上乗せできるレスポンスを想定しましょう。この範囲内で採算が取れる手段を選定していきます。データがないセルは、近いセルから減衰率を当てはめて類推しましょう!

※=Recency(最終購入時期)とFrequency (累計購入回数)を掛け合わせて分析すること。一般的にRFM分析と呼ばれるものの「M=Monetary (累計購入金額)」を除いた分析方法
 

Q3.レスポンスを高めるクリエイティブのコツは?

 さて、セグメントと投下コストが決まると次は、お客様に「何と話しかけるか?」です。大事なポイントは2つです。

(ア)お客様の状況に寄り添った訴求を
(イ)なぜ今話しかけるのか?を明確に

◎お客様の状況に寄り添った訴求を

 お客様の状況によって、訴求は変わってきます。例えば、解約者をターゲットとする場合、解約理由に対するカウンターを訴求とするのが基本です。

・そもそも何を期待して製品/サービスを購入してくれていたのか?
・当初の期待には応えられていたのか?
・離反理由は何なのか?
・いつジャッジが行われたのか?

 まずは上記を踏まえて訴求を作って行きましょう!

 これらの項目は解約受付時に必ず確認したいところです。ただ、もし、分からなければ簡単なオンラインアンケートだけでもやってみましょう。ちょっとしたインセンティブをつければ結構返ってきますよ!

◎なぜ今話しかけるのか?を明確に

 休眠復活施策は突然にお客様の元に連絡が行くことになるケースもあります。「なぜ、今連絡がきたのか?」をお客様にきちんと伝わるように理由付けをしてあげることが必要です。

最後に

 いかがでしたか︖「休眠復活」の施策について理解が深められたでしょうか。

 ちなみに、DM0では休眠復活でご相談を受けてもすぐにDMを作り始めたりしません。(もちろん、緊急性の高い場合は早急に着手します)

 DM0がまず最初に手掛けるのは、メーカーさんの健康診断です。これまで拝見してきた600社のKPIと比較して、「もっと手軽にインパクトが出せること」が見つかれば、最初にお伝えするようにしています。

 もしかすると「今は休眠復活よりコッチです」と別の施策への着手を提案することもあるかもしれません!なぜなら、私たちDM0はメーカーさんにとって単なるパートナーとしてではなく、社員の1人のつもりでやっているからです。

 本来は休眠になる前、お客さまの「半休眠」の段階でアクティブ化して頂きたいと思っていますし、それ以上にアクティブ状態をキープすることの方が大切です。もっと言うと、ロイヤリティを高め続けたいと思っています。

 お客さまには、
 「半休眠の時点で育成ルートに戻してあげる方法はないのか?」
 「そもそも育成ルートから外れないようにするにはどうしたらいいのか?」
 「え、育成ルートがない?ならば作りましょう!」
 といったことを検討してお伝えいたします!

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